普通の瓦は成形した粘土を焼成して作りますが、丸岡城天守では、北陸の厳しい寒さにも耐えられる石瓦を使っています。現在、石瓦の天守は丸岡城だけです。福井地方は昔から、火山岩や火山灰の堆積によってできる凝灰岩の良質な産地でした。丸岡城ではその凝灰岩の中でも、足羽山で切り出される青味が美しい笏谷石を瓦にして使っていました。しかし1940年から行われた昭和の解体修理工事で、瓦の多くが笏谷石と比べて白っぽい滝ケ原石のものに交換されたため、現在は両方の石瓦が混在しています。
※ 読み:笏谷石⇒しゃくだにいし|足羽山⇒あすわやま