江戸時代も後期になると、財政難に陥る藩が続出しました。姫路藩も例に漏れず、その借金は年貢七年分にまで。しかし家老・河合道臣(1767-1841)が主導した改革によって、見事に借金完済を成し遂げます。特筆すべきは、大阪商人に牛耳られていた特産品の木綿を藩の専売にしたことです。もちろん商人達の激しい抵抗を受けましたが、当時の将軍・徳川家斉の威光もあって実現できました。どうして将軍の威光が? それは藩主・酒井忠実の甥・忠学が将軍の娘と婚約していたからです。将軍のコネ、恐るべし!
※ 読み:道臣⇒みちおみ|忠実⇒ただみつ|忠学⇒ただのり