松山のタルトは、一般的なタルトとは違い、カステラをロールケーキのように巻いた菓子です。その生みの親とされるのが、松山城天守を五重から三重に替えたお殿様、松平定行です。松山藩主をしながら長崎港の警備役も兼ねていた頃、鎖国で追放されたはずのポルトガル船が突如長崎にやってきたことがありました。結局何事もなく一か月余りで船は去ったのですが、その間に定行は南蛮菓子のタルトを馳走になりました。その味に感動し、製法を職人に学ばせ、松山に戻ってからさらにアレンジを加え、独自のタルトを完成させたのでした。