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天守以上の輝きを放つ個性派櫓

天守並みに目立っているかも。サイト管理人おススメ個性派櫓セレクション


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サイト管理人撮影

どうも! 当サイト管理人の犬彦です。

お城を訪れた時、何を目当てにしていますか? 大抵の者は天守でしょう。お城マニアになってくると石垣でしょうか。櫓、っていう人はまずいませんよね。観光客に素通りされがちな寂しい存在です。しかし中には天守並みに強烈な個性を放つ凄い奴もいるのです。

天守級の巨大櫓

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ヒゴ清正様撮影|写真AC

国内に現存している櫓の中で最大といえば、熊本城の宇土櫓です。建物部の高さは実に19メートルにもなり、現存12天守の中でこれを上回るのは姫路城、松本城、松江城だけです。三重五階地下一階の堂々とした風格で、他の城なら天守として十分に通用するでしょうが、天下に名高い熊本城にあっては、天守、小天守に次ぐ三番手に甘んじています。小西行長が築いた宇土城の天守を移築したという説がありましたが、昭和初期の解体修理でその痕跡が見つからなかったことから、現在では否定的です。

所属|熊本城

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巨大櫓は元清洲城?

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サイト管理人撮影

第二次大戦時の空襲で、天守をはじめとする貴重な遺構がほとんど焼けてしまった名古屋城。しかし三基だけ残る隅櫓はどれも堂々とした風貌で、かつての名古屋城の威容を今に伝えています。特に西北隅櫓は、櫓としては熊本城宇土櫓に次ぐ高さ16.2メートルを誇り、何と国宝彦根城天守よりも巨大です。なお、この櫓は清洲城天守を移築したという伝承があり、「清洲櫓」という別称があります。昭和39年の解体修理時の調査結果から、実際に清洲城の材木が転用されている可能性が指摘されています。

所属|名古屋城

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天守代用の櫓

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PhotoNetwork様撮影|写真AC

長らく江戸城の天守の代用を務めている富士見櫓。実は1657年の明暦の大火で天守と共に焼失していますが、2年後に再建されています。また1927年の関東大震災で倒壊していますが、2年後に修復されています。建物部の高さは15.5メートルで、彦根城天守とほぼ同じ。どの面も同じように見えるという意味で「八方正面」と言われていますが、実際は結構違います。東御苑からは素っ気ない内側二面しか見られませんが、皇居参観(ほぼ毎日2回実施)や皇居乾通り一般公開日を利用すれば、凝った意匠の外側二面も見られます。

所属|江戸城

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ユニークな二面性の櫓

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サイト管理人撮影

曲輪の外側と内側でデザインの違う隅櫓は結構多いですが、岡山城の月見櫓ではその違いが極端で、同じ建物と思えないほどです。まず内側からは三重に見えますが、外側からは二重に見えます。石垣で最下階が半分隠れていたりするためです。内側は、最上階がまるで御殿か屋敷のような佇まいで、木製の雨戸を開けると障子戸が見え、手すり付きの縁側まであり、なかなか快適そうです。一方の外側は、窓に格子が入っていたり、石落としがあったり、千鳥破風に監視用の小部屋を仕込んでいたりと、なかなか戦闘的です。

所属|岡山城

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伏見城から建物頂戴する

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すまりん様撮影|写真AC

豊臣秀吉の隠居城として建造され、また徳川家康にも重宝された伏見城ですが、家康が死去してしばらくたった1619年に廃城となりました。間もなくして福山城の築城が始まると、二代将軍・秀忠は伏見城の多くの建造物を惜し気もなく福山城に与えました。福山城に現存している二棟の建造物、伏見櫓と筋鉄御門はどちらも元々は伏見城のもの。特に伏見櫓は、「松ノ丸ノ東やくら」という刻印の入った梁があることで、伏見城からの移築ということが明確に証明されている稀有な建造物です。

所属|福山城

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釣り合ってない天秤櫓

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サイト管理人撮影

左右二基の二重櫓が櫓門でつながって一体化したような構造で、まるで天秤のように見えることから命名された「天秤櫓」。このような形状の櫓は彦根城だけにしかなく、大変貴重な遺構です。天秤櫓といっても完全な左右対称ではなく、左側がちょっと長いので、もし本当に天秤にしたとすれば左に傾くことでしょう。右側の櫓は江戸の方角に、左側の櫓は京都の方角に正面を向けているそうで、いろいろと気を遣っていることが窺えます。また石垣の積み方も左右で異なっていて興味深いので、石垣マニアの方は必見です。

所属|彦根城

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いかがでしょうか。この他にも面白い櫓が全国にはたくさんありますので、小ネタにすれば追加していきます。

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