長らく江戸城の天守の代用を務めている富士見櫓。実は1657年の明暦の大火で天守と共に焼失していますが、2年後に再建されています。また1927年の関東大震災で倒壊していますが、2年後に修復されています。建物部の高さは15.5メートルで、彦根城天守とほぼ同じ。どの面も同じように見えるという意味で「八方正面」と言われていますが、実際は結構違います。東御苑からは素っ気ない内側二面しか見られませんが、皇居参観(ほぼ毎日2回実施)や皇居乾通り一般公開日を利用すれば、凝った意匠の外側二面も見られます。