お城を築く時、日当たりの良い南側か、日が登る東側を正面にしよう、って普通は考えますよね。しかし丸亀城の正面は何と北側です。これは水運が活発な瀬戸内海を意識してのこと。丸亀城天守の見栄えが一番良いのが北側ですし、何より大手門が北側にあります。築城当初の大手門は実は南側にありましたが、1670年に京極家二代藩主の高豊が現在の位置に移動させたのです。この工事の際に、幕府申請用に作られた城郭全体の木製模型(650分の1スケール)の写しが現存していますが、これは他に例のない貴重なものです。