総高は日本一の60メートルにもなる丸亀城の見事な高石垣。この石垣にまつわる残酷な伝承をひとつ。完成した石垣の出来栄えに感心した城主(誰かは不明)は、石垣積みの責任者・羽板重三郎を、「この城壁を乗り越えられる者はあるまい」と言って称えました。しかし重三郎は調子に乗って、「私ならできます」と、鉄の短棒を使って軽々と登り切ってしまいました。もし重三郎が敵に通じたら、と心配になった城主は、井戸の調査だと騙して重三郎を井戸の底に下ろさせ、上から石を落として殺してしまいましたとさ。