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「石垣の積み方」に関する何だかわからない用語をサラッと解説してみました


このページを担当します香織です。

当サイトでは、お城に馴染みのない人でも楽しめるように、なるべく専門用語を使わないように心掛けています。しかしまったく使わずにすべてを説明するのは、やはり困難です。そこで、これだけは知っておいてほしい、という用語をピックアップして解説することにしました。初回となる今回のテーマは「石垣の積み方」です。

野面積み


タイトルイメージ

自然石を加工せずに積み上げてゆきます。 石のデコボコがそのままですし、石の間に隙間ができますので、敵兵によじ登られてしまうという欠点があります。 しかし水はけが良いので大雨に強く、また揺れの力をうまく逃しますので地震にも強いのです。 一見雑な積み方ですが、自然災害への耐性は意外と高いのです。

打ち込み接ぎ


タイトルイメージ

石垣の表面に当たる石面を平らに加工しています。 さらに石の隙間に小石を打ち込みます。 こうすることによって、敵兵が手足を掛けられる箇所が随分と少なくなりました。 また野面積みよりも石垣を高く積むことが可能になりました。 関ケ原の戦い以降の城郭では、最もポピュラーな積み方と言えるでしょう。

切り込み接ぎ


タイトルイメージ

石垣の表面だけでなく、石同士の接触面も加工して隙間をなくしています。 これでは敵兵も手足を掛けるところがありませんね。 しかし隙間がないので水はけが悪く、排水口が必要となります。 また大地震で崩落することも度々。 見た目は格好いいのですが、自然災害への耐性はそれほど高くありません。

石垣の並べ方いろいろ


タイトルイメージ

これまで石の加工具合による違いを見てきましたが、石の並べ方についても知っておきましょう。

並べ方に特に規則性がないのは「乱積み」と言います。 前章の3図はすべて乱積みとなります。

「布積み」もポピュラーな並べ方ですが、「谷積み」はあまり見かけませんね。 また図にはありませんが、石を六角形に成形している「亀甲積み」というのもあります。

あとは隅角部でよく用いられる「算木積み」は押さえておきましょう。 直方体の石を交互に重ねることで、隅角の強度をアップさせています。

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いかがでしょうか。これだけ知っていれば、石垣の話題になっても大丈夫でしょう。石垣も結構奥が深いですから、これを機に更に調べてみるのもいいかもしれませんね。