皆さん、まんじゅう、食べてますか。饅頭といえば和菓子の代表格ですよね。小豆やいんげん豆などで拵えた餡を、小麦粉ベースの皮で包み込んだこのお菓子、私も結構大好きです。お城とはほとんど関係がないですが、全国的に知られた定番から、ちょっとマニアックな銘品まで、私の趣味を兼ねておいしい饅頭をドドンと紹介します。
おいしいこと
これは当たり前です。まずい饅頭など誰も好んで紹介しません。
ネット通販で買えること
日本各地の美味しい饅頭を気軽に楽しもう、というのが当ページのコンセプトです。
単に美味しい饅頭を紹介して、食べたければ現地に赴いてください、というのでは不親切ですよね。
というわけで、当ページではヤフーショッピングと楽天市場を軸にして、気に入った饅頭があればすぐにECサイトに移動できるようにリンクを貼っております。
添加物が最低限であること
当ページでは安心・安全の本物饅頭を追い求めています。
添加物の多い饅頭に関しては「味や見た目を小手先でごまかしている」と判断します。
膨張剤・トレハロース・グリシンなどは認めていますが、人工甘味料・着色料・香料に関しては、たとえ全国的に名高い銘品であっても使用したものは紹介しません。
口の中で溶けてゆく! かみのやま温泉が誇る極上の温泉饅頭
おいしい温泉饅頭を食べるというのも、温泉旅行の楽しみのひとつですね。 山形の歴史ある温泉地・かみのやま温泉には「中條饅頭」という名高い温泉饅頭があり、おみやげとして店頭販売はもちろんのこと、温泉旅館のお茶請けとしても重宝されています。 製造元の中條屋は幕末の1862年に創業して以来、饅頭作りに拘り続けてきた老舗です。 山形に限らず、全国から厳選した材料を使い、気候や温度によって生地の水分量や練り時間を調整するなど、品質管理も徹底されています。
見た目はよるある温泉饅頭で、馴染みのある黒糖風味がグッドです。 しかしこれだけでは終りません。 この饅頭は噛めば噛むほど、他にはない凄みが滲み出てくるのです。 しっとりした上質な餡とふわふわな皮。この二つが合わさって、極上のやわらかさを醸成しているのです。 まるで口の中の熱で溶けていくようで、じんわりとおいしいが広がっていきます。 これはもう饅頭の姿をした生菓子ですね。 黒餡と白餡の二種類がありますが、両方の異なる味わいを体験するのがおすすめです。
原材料|砂糖、生餡(いんげん豆、小豆)、小麦粉、塩 / 膨張剤、グリシン(一部に小麦を含む)
製造元|中條屋(山形県上山市)
緑色はおいしさの証! 饅頭+枝豆でクセになる味わいを実現
「ずんだ」という名称で知られている枝豆をすりつぶしてペースト状にした郷土料理。 主に南東北で盛んですが、地域によって「ずんだん」とか「じんだ」とか「ぬた」とか呼び方が結構変わります。 山形県置賜地方では「じんだん」と呼ばれているそうです。 1972年創業のじんだん本舗大江では、その名の通り、じんだんを生かした多彩な菓子を製造しています。 看板菓子はやはり「じんだん饅頭」。 じんだんの緑色が薄皮から透けている見た目からしてインパクトがあります。
その名の通り、じんだんの餡を味わうための饅頭です。 餡はいわゆるずんだもちの餡より水気が少なく、皮がなくても形状が崩れないくらいにしっかりとしています。 そしてこの餡、いろいろと丁度いいのです。 じんだんの風味を生かしつつも過度な主張はありませんし、枝豆のつぶつぶ感も程良い塩梅ですし、甘さもそこまで強くありません。 饅頭としてじんだんを上手く使いこなしており、枝豆の青さが苦手でなければ、この味わいはクセになります。
原材料|大豆、枝豆、砂糖、小麦粉、白餡(いんげん豆、砂糖)、水飴、山芋粉末、食塩、粉末油脂(食用植物油脂、コーンシロップ、オリゴ糖、乳ペプチド) / トレハロース、膨張剤、グリシン(一部に小麦、大豆、乳成分、山芋を含む)
製造元|じんだん本舗大江(山形県南陽市)
郡山宿に旅人が殺到! 一度食べたら止まらない魔性の茶饅頭
茶饅頭といえば日本各地の観光地で見かけるポピュラーなおみやげですよね。 コクのある黒糖の甘味、私も大好きです。その茶饅頭の頂点に立つと言われているのが柏屋薄皮饅頭。 製造元は福島・郡山の柏屋で、創業は1852年。初代善兵衛は「病に薬がいるように、健やかな者に心のなごみがいる」という信念の下、奥州街道郡山宿の茶屋で餡たっぷりの薄皮饅頭を旅人に振る舞いました。 そのあまりのおいしさから、わざわざ遠回りまでして饅頭を食べにくる旅人もいたほど。
その食感は他の茶饅頭とはやはり別格です。餡はしっかりとした甘さながらくどさがなく、小豆の風味と黒糖のコクのバランスが絶妙です。 そしてこの饅頭の最大のポイントである薄皮がまた不思議です。 本当に薄い皮なので、饅頭を食べた時にその存在をほとんど感じません。 それなら餡だけ食べても変わらないのでは、と思って実際にそうしてみると、皮があった時の方が明らかにおいしいのです。 気がつけば、何個も口に放り込んでいる、とにかく「うめぇ」饅頭です。
日本三大饅頭
原材料|小豆、砂糖、小麦粉、食塩 / グリシン、膨張剤(一部に小麦を含む)
製造元|柏屋(福島県郡山市)
世界遺産名物! 独特の酸味が冴える個性派モチモチ酒饅頭
東照宮、輪王寺、二荒山神社。世界遺産としてお馴染みの定番観光地・日光。 こういうところにうまい饅頭がないわけがないですよね。ということで「元祖日光酒饅頭」を紹介します。 製造元の湯沢屋の創業は1804年、江戸幕府11代将軍徳川家斉の時代です。なかなかの老舗ですね。 自家製の糀でもち米を醗酵させ、その絞り汁で小麦粉を溶いてまた醗酵させ、そうしてできた生地に餡を包んでまたまた醗酵させるという、創業からの製法を今も守り続けています。
ネットで注文すると冷凍品が届きますので、蒸し器やレンジで解凍します。 この饅頭の最大の特徴といえば、やはり皮の酸味ですね。 製造元の説明によると、生地の醗酵の際に生成される各種有機酸とのことです。 過度に主張してくるわけではありませんので、個性として楽しみましょう。 またこの醗酵のおかげなのか、皮のもちもち感がはっきりしており食べ応えがあります。 そして滑らかなこし餡は素朴かつ風味豊かで、その量・味わい共に皮とマッチしています。
※ 写真撮影の際、饅頭の皮の表面が破れてしまいました。トホホ……。
原材料|小麦粉、砂糖、小豆、糯米、麹(一部に小麦を含む)
製造元|湯沢屋(栃木県日光市)
うまい、うますぎる! 埼玉行田が生んだ現代饅頭の完成形
「うまい、うますぎる」のCMでも有名な、埼玉県行田市が誇る銘菓です。 日本を代表する版画家・棟方志功との関係が深く、CMのフレーズも棟方さんの言葉が元になっていますし、パッケージのまんじゅう姫も棟方さんが描いたものです。 また行田市といえば「のぼうの城」こと忍城がありますね。 十万石まんじゅうの名前は、江戸時代の忍藩の石高に由来しています。 またまんじゅうが米の形をしているのは、忍藩がおいしい米の産地だったことに因んでいます。
皮に高級山芋のつくね芋を使った薯蕷饅頭の十万石まんじゅうですが、皮に小麦粉よりも上新粉の方がたくさん使われているのが特徴的です。 食べた時に口の中にほのかに広がる米の香りが印象的です。 もちろん小豆餡の風味もしっかりしていて、餡と皮のバランスが抜群です。高い品質を保ちながら、それでいて大衆的な親しみやすさも備えている。 十万石まんじゅうは日本を代表する現代饅頭の完成形と言えるでしょう。
原材料|砂糖、小豆、山芋(つくね芋)、上新粉、小麦粉 / 膨張剤、加工でん粉(一部にやまいも、小麦を含む)
製造元|十万石ふくさや(埼玉県行田市)
サクサク感がグッド! たぬきのお腹のようなかりんとう饅頭
21世紀になって急速に日本中に広まり、今では饅頭の一大ジャンルとなったかりんとう饅頭。 福島県が発祥の地のようですが、ここでは千葉県木更津市で評判となっている「かりんとたぬき」を紹介します。 たぬきのお腹のようなぷっくりとしたフォルムが特徴的ですね。製造元は1963年創業の長崎堂で、本わらび餅でも有名な和菓子店です。 2015年にはかりんとたぬきが当時の皇太子殿下への献上品に選定されています。
ネットで注文すると冷凍品が届きますので、オーブントースターなどで解凍します。 やはりかりんとうらしさを演出する皮がこの饅頭の売りです。 口に入れ噛んだ時のサクサク感がとても心地良く、またごま油の香ばしい風味が生きています。 堅さはそれほどでもありませんので、お子様でも楽しく食べられるでしょう。 こし餡の甘さや食感はどちらかというと控えめで、皮の長所を邪魔しないように計算されています。 皮と餡のバランスが良く、饅頭として一体化しているのがグッドです。
原材料|小豆、砂糖、小麦粉、黒糖、米粉、卵、水飴、なたね油、ごま油、ごま / トレハロース、膨張剤(一部に小麦・卵を含む)
製造元|長崎堂(千葉県木更津市)
原点にして頂点! 日本が誇るレジェンド饅頭、ここに降臨
時は遡って1349年。中国で臨済宗を学んだ禅僧・龍山徳見は帰国の際、林浄因なる中国人を連れてきました。 その林さんが禅僧達のために饅頭を作ろうとしたのですが、豚肉や羊肉を餡にするが当時の中国式でした。 しかしそれでは禅僧は食べられません。 そこで林さんは一工夫し、肉の代わりに甘い小豆を餡にしたのでした。 これこそが私達が慣れ親しんだ日本式饅頭の原点だと言われています。 志ほせ饅頭は、林さんの饅頭の系統を継ぐ、由緒正しき饅頭なのです。
山芋を使用する薯蕷饅頭で、山芋の一種・やまと芋と米粉を混ぜて作った皮を使っています。 その食感は至ってシンプルです。シンプルな皮、シンプルな餡、シンプルな香り、シンプルな味。 しかしそのシンプルさの中に、歴史と共に研ぎ澄されていった繊細さがしっかりと練り込まれています。 何も足すことも引くこともできない、これほど贅沢なシンプルが他にあるでしょうか。 貴方も是非、悠久の歴史をじっくりと噛み締めてください。
日本三大饅頭
原材料|小豆、砂糖、米粉、山芋、水飴、(一部にやまいもを含む)
製造元|塩瀬総本家(東京都中央区)
ふっくらもちもち! 懐かしさが心に沁みるやさしい饅頭
かつてお釈迦様の左目が納められたと伝わる新潟屈指の古刹・乙宝寺。 時を遡って江戸時代、とある饅頭職人・萬屋重吉は「祐範様」と呼ばれる乙宝寺の住職を慕って、福島から遠路はるばるこの地にやってきました。 そんな重吉に祐範様は酒饅頭の製法を授けたとのこと。 1804年に重吉が乙宝寺の門前で創業したのが乙(きのと)まんじゅうやで、現在も添加物を一切使わない昔ながらの手作り製法で、おいしい酒饅頭を作り続けています。
ネットで注文すると冷凍品が届き、電子レンジや蒸し器で解凍します。 饅頭といえば大抵は餡をメインにするものですが、乙まんじゅうのメインは間違いなく皮です。 糀の香りをほのかにまとう皮は、ふっくら感の中にあるもちもち感が絶妙で、独特の嚙み心地が楽しめます。 餡は素朴でやさしく、故郷の記憶が蘇ってくるような懐かしさが心に沁みます。 一般的な饅頭と比べて甘さは控えめ。代わりに皮にボリュームがあり食べ応え抜群! おやつとしてだけでなく軽食としてもアリです。
原材料|小麦粉、小豆、上白糖、粗糖、もち米、糀、食塩(一部に小麦を含む)
製造元|乙まんじゅうや(新潟県胎内市)
甘味と塩味のベストバランス! 忍者の里の本格味噌饅頭
味噌といえば日本人のソウルフードですよね。味噌汁だけでなく、いろんな料理の調味料としてもよく使われます。 ですから味噌が饅頭の中に入っていたとしても、何も不思議ではありません。 日本各地に様々な味噌饅頭がありますが、ここでは忍者の里でお馴染み、滋賀県甲賀市に本店を構える和菓子店・大彌のみそまんじゅうをご紹介します。 1877年(明治10年)創業というなかなかの老舗で、昔ながらの製法で職人による手作りに拘っているとのことです。
この饅頭において、味噌は餡ではなく皮に練り込まれています。 薄皮ながらふっくらとした食感があり、味噌のほのかな風味と塩気が印象的です。 かと言って、この饅頭が味噌をメインに置いているわけではありません。メインはズバリ白餡です。 クセがまったくなく、過度に甘くなく、滑らかながらしっかりとした食感があり、餡だけでもかなりクオリティが高いです。 味噌はそんな餡の良さをさらに引き立てる役割を担っています。 餡の甘味と皮の塩味、そのバランスが絶妙です。
原材料|白生餡(白いんげん豆)、砂糖、小麦粉、米みそ(大豆・米・塩) / 膨張剤、酒精(一部に小麦・大豆を含む)
製造元|大彌(滋賀県甲賀市)
神饌を大胆アレンジ! 伝統と現代が交差する新感覚揚饅頭
ぶととは神社で神にお供えする飲食物(神饌)のこと。 奈良・春日大社では米粉でギョウザのような形を作って油で揚げたものがぶととして神事でお供えされます。 そんなぶとを大胆にアレンジ、餡を詰めて饅頭にしてしまいました。 製造元は江戸時代後期に創業した老舗・萬々堂通則。三代目の時に春日大社の許可を得て作り始めたとのことで、包装紙には春日大社の社紋である下り藤が描かれています。 伝統的ながらどこか現代風でもあり、なかなかユニークな饅頭です。
ギョウザのような見た目がかわいいですね。 皮はまさに揚げドーナツですが、本物のドーナツのような厚みがないので、もっさりとせず食べやすいです。 表面にまぶしているグラニュー糖が良いアクセントとなっており、軽快なサクサク感を演出しています。 そして後から追いかけてくる餡は、しっかりとした味わいながら過度に主張してきません。 皮、グラニュー糖、そして餡が絶妙なバランスで合わさっており、私の予想以上に洗練されていました。餡ドーナツ好きにはきっと刺さります。
原材料|砂糖、小豆、小麦粉、鶏卵、寒天、植物性油脂、白いんげん豆 / 膨張剤(一部に小麦、卵を含む)
製造元|萬々堂通則(奈良県奈良市)
お子様も大喜び! ミルク感がたまらない大阪の新定番みやげ
食の都・大阪から2010年に誕生した比較的新しい饅頭をご紹介します。結構有名な饅頭です。 来阪した観光客をターゲットにした定番土産として開発され、現代的な工場で日々製造されています。 かといって、饅頭に対するこだわりが低いわけではありません。 餡はきっちり自社工場で練り上げ、添加物を極力控えているところにも好感が持てます。 もちろん味の評判も良く、JAL国内線ファーストクラスの機内食に採用されている程です。 ただの工場菓子だと侮るなかれです。
この饅頭の最大の特徴は、名前の通り、強いミルク感です。 一口入れると、皮の中に封じ込められていたミルクの風味が一気に流れ込んできます。 いんげん豆の風味は消えていますが、白餡は滑らかで柔らかく、さすがは自社で作っているだけのことはあります。 皮はひよこ饅頭と同系列の卵入りの焼き皮で、馴染みのある味わいです。ミルク感を引き出すための餡と皮。 その意図がはっきり感じ取れるのはグッドです。 やさしい食感ですので、子供のおやつにピッタリです。
原材料|いんげん豆、砂糖、加糖練乳、小麦粉、バター、卵、水飴、還元水飴、蜂蜜、全脂粉乳、米飴 / トレハロース、膨張剤(一部に小麦、卵、乳製品を含む)
製造元|青木松風庵
紀州徳川家御用達! 知る人ぞ知る和歌山の名饅頭が遂に見参
始まりが室町時代中期とも言われ、江戸時代には紀州徳川家の御用菓子司を務めた和歌山の老舗・総本家駿河屋。 日本で初めて煉羊羹を作ったことでも有名です。 しかし駿河屋の看板商品は煉羊羹だけではありませんよ。 参勤交代の際の携行食として重宝された「本ノ字饅頭」を忘れてはなりません。 本の字の焼き印が目を引くこの饅頭は、長らく和歌山県内の店舗でしか売られていませんでしたが、今ではネット通販でも買えるようになりました。
せいろ蒸しの酒饅頭で、じっくりと手間をかけて作るため、仕上がるまでに4日を要するとのこと。 ネットで注文すると冷凍品が届き、電子レンジや蒸し器などで解凍します。口に入れると糀の香りが広がります。 中のこし餡は滑らかで雑味がまったくなく、その上品さはさすがです。また微かに感じる焼き印の香ばしさが良いアクセントとなって、味に深みを与えています。 さほど厚くない皮ですが確かな存在感があり、それが食べ応えにつながっています。なかなか満足感のある一品です。
原材料|小豆こし餡(小豆、砂糖、水飴)、小麦粉、砂糖、餅米、麹(一部に小麦含む)
製造元|総本家駿河屋(和歌山県和歌山市)
文人・内田百閒が溺愛! 岡山城下に燦然と輝く至高の酒饅頭
岡山のおみやげなら、何となくきびだんごを選びがちですよね。 しかし待ってください。 岡山には日本三大饅頭の一角を担う、至高の饅頭があるのです。 その名は「大手まんぢゅう」。 製造元は天保八年(1837年)創業の大手饅頭伊部屋。 当時の岡山藩主・池田斉敏の寵愛を受け、御茶会の際には必ず用いられていました。 また、かの有名な文筆家・内田百閒(1889ー1971)が自らの著書で「大手饅頭ならつぶされてもいい」と記しているくらいに溺愛していたことも知られています。
いわゆる酒饅頭で、米麹ともち米から甘酒を作り、それを小麦粉と混ぜて発酵させたものを生地にしています。 皮が薄い上に均一ではなく、表面のほとんどで餡が透けて見えています。 特筆すべきは、こし餡の超絶的な滑らかさです。 べたつきのない、しっとりとしたクリームのように、舌の上でとろけていきます。 初めて食べる人は、アンコってここまで滑らかにできるんだ、と驚かれることでしょう。 また薄皮の存在感もユニークで、絶妙な噛み応えを心地良く楽しめます。
日本三大饅頭
原材料|砂糖、小豆、小麦粉、還元水飴、米、もち米(一部に小麦を含む)
製造元|大手饅頭伊部屋(岡山県岡山市)
濃厚な糖蜜の風味! 知る人ぞ知る山陰の完成された銘品饅頭
昔々、私自身の少年時代の思い出なのですが、観光バスの運転手として日本各地を巡っていた父親は、実に様々な土産を家族に持ち帰ってきてくれました。 その中で私の印象に強く残っているのがここで紹介する「ふろしきまんじゅう」です。 初めて食べた時、世の中にはこんなにうまいものがあるのか、とびっくりしたのを覚えています。 製造元の山本おたふく堂という名前は以前から知っていましたが、鳥取の会社だということは、このページを制作するまで知りませんでした。
ネットで注文すると冷凍品が届き、自然解凍でOKです。 子供の頃の印象は脇に置いておいて、あくまで今の印象を記します。 まず何と言っても強い糖蜜の風味です。 和三盆の原糖・徳島産白下糖や沖縄産黒糖のブレンドが甘味に独特のコクを与えています。 そして皮と餡の一体感が秀逸です。 硬すぎず柔らかすぎず、皮と餡の比率もちょうどいい塩梅です。 饅頭としての完成度が相当高いことは間違いありません。 そのうまさ、子供の頃と何も変わっていませんでした。
原材料|小麦粉、糖蜜、生餡、砂糖、黒砂糖、水飴、ブドウ糖、食塩 / 膨張剤(一部に小麦を含む)
甘いが硬派! 噛み締めるほどに味わいが増す粒餡の黒糖饅頭
「栗林のくり」という巨大な栗饅頭が有名な香川・高松の和菓子店・湊屋。 創業は1953年、初代はシベリア抑留という辛い経験をされた方だそうです。 創業当時からの看板商品「栗林のくり」をはじめ、高い評価を受けている絶品和菓子を数多く世に送り出しています。 で、当ページで紹介するのは「栗林のくり」ではなく、湊屋のラインアップの中でもいささかマニアックな「大島」という黒糖饅頭です。 こういうシンプルな饅頭こそが、真の実力を測る絶好の物差しになるのです。
黒糖の焼き皮ということですが、甘くはなく、むしろ微かなほろ苦さを感じるくらいです。 そして餡には、湊屋自慢の荒く潰した粒餡が使われています。この餡が実にうまい。 小豆の風味がダイレクトに伝わるのと同時に、小豆の潰れた部分と残っている部分の食感が渾然一体となり、素朴かつ複雑な味わいとなっています。 また甘い餡と甘くない皮のバランスがちょうどいいです。 皮・餡共しっかりとしていますので、しっかりと噛み締めてこそ、この饅頭の真価が発揮されます。
原材料|砂糖、小豆、小麦粉、卵、還元水飴、黒糖 / 膨張剤(一部に小麦、卵、乳成分を含む)
製造元|湊屋(香川県高松市)
薬師如来が伝授! 一子相伝の技が冴える日本屈指の美味饅頭
山田まんじゅうの製造元・山田屋は、現在は愛媛県松山市に本店を構えていますが、創業の地は西予市宇和町です。 慶応3年(1867年)。 一人の巡礼者がある商家に泊めさせてもらった際に、そのお礼として商家の主に饅頭の作り方を教えました。 そのおいしさが神がかっていたことから、あの巡礼者は山田薬師寺の山田薬師如来に違いない、と主は信じるようになり、すぐに店を構えたのでした。 饅頭の製法は今も一子相伝で引き継がれています。
一口サイズの小さな饅頭です。 皮は非常に薄く、また食べた時の存在感もほとんどありません。 間違いなくこの饅頭は小豆餡を味わうための菓子です。 そしてその餡は、間違いなく国内最高レベルです。 ねばりやべたつきがまったくなく、口の中でさらりと崩れて溶けていき、小豆の爽やかな風味が広がっていきます。 私もいろいろな饅頭を食べてきましたが、この味わいに似ているものは思いつかないですね。 さすがは一子相伝、唯一無二の饅頭と言ってもいいでしょう。
原材料|大豆、砂糖(白双糖・上白糖)、小麦粉(一部に小麦を含む)
製造元|山田屋(愛媛県松山市)
とにかく食べやすい! ユニークな形に歴史を感じる本格酒饅頭
伝統と製法そして味わい。 高知・浜口福月堂の野根まんじゅうは四国に留まらず全国的にも評価の高い酒饅頭です。 昭和25年、昭和天皇が土佐路を御巡拝された際には野根まんじゅうが献上され、以来皇族にも愛される土佐銘菓となりました。 浜口福月堂は初代重三郎が明治維新後に帯刀を捨てて土佐東端の地・野根で創業した老舗です。 現在は五代目で本社も高知市に移っていますが、饅頭に対する心意気は昔と何も変わっていません。
親指のようなちょっと長い形が珍しいですね。 一般的な丸い饅頭より口の形にフィットする感覚があり、とても食べやすいです。 薄皮の割にはもっちり感がしっかりと残っており、良質な噛み心地が楽しめます。 そして滑らかなこし餡は、すっきりとした甘さの中に小豆の風味がほんのりと感じられます。 酒の風味は、正直私にはわかりませんでした。 シンプルな味わいが食べやすさをさらに高めており、油断しているとパクパクとあっという間に食べ切ってしまいますよ。
原材料|砂糖、小豆、小麦粉、日本酒 / ふくらし粉(一部に小麦を含む)
製造元|浜口福月堂(高知県高知市)
餡がうまい! カステラ生地の皮で餡を包むユニークな焼饅頭
名護屋城を有するなど、豊臣秀吉の朝鮮出兵時にはその拠点となっていた唐津。 文禄の役(1592~93)後に朝鮮半島から焼饅頭の文化が伝来しましたが、その製法が難しいことから徐々に廃れていくことに。 それでも独自に洗練を積み重ね、ひとつの完成形に到達した銘品が今も残っています。それが大原老舗の「松露饅頭」です。 松露とは松林の地中に自生するキノコの一種で、その松露に形が似ていることが名前の由来となっています。
銅板の型に流したカステラ生地に一口サイズのこし餡を入れて、熟練した職人の手によってひとつひとつ丁寧に焼き上げています。 特筆すべきはその餡です。 独特なコクが感じられて、とにかく抜群においしいのです。 飽くまで私の推測ですが、手焼きの過程でカステラの風味が餡に染み込んでいるのではないでしょうか。 さらにカステラの薄皮の香ばしさと噛み応えが合わさると、中毒性の高い罪深き味わいとなります。まさに病みつきです。
※ 開封直後、カステラ生地のごわつきが気になるようでしたら、しばらく置いておくと良いでしょう。時間と共に皮が餡に馴染んできます。
原材料|小豆、砂糖、卵、小麦粉、砂糖結合水飴、水飴、酒、蜂蜜 / 膨張剤(一部に小麦、卵を含む)
製造元|大原老舗(佐賀県唐津市)
皮が美しい! 豊かな自然と母の真心で作り上げた饅頭芸術
大分県の南部に位置する豊後大野市清川町では、古くから農作業の合間の軽食を「こびり」と呼んでいます。 清川町内の中野地域で活動している「なかの家」は、農業組合法人のグリーン法人中野と食地域食品の加工を行っている中野加工所が連携して運営している団体で、酒饅頭・ゆでもち・あんもちからなるこびりを販売しています。 で、ここで取り上げるのはもちろん酒饅頭。 地元のお母さん達が早朝から作業して作り上げた、自然醗酵・完全無添加の味を堪能してみましょう。
ネットで注文すると冷凍品が届きますので、自然解凍もしくは電子レンジ・蒸し器で解凍します。何より素晴らしいのが皮です。 ほんのりと糀の香りを漂わせ、薄っすらと光沢をまとったその表面はきめ細かく、思わず見惚れてしまいます。 食感は柔らかでかつモチモチとした弾力があり、完成度は非常に高いです。 小豆の皮が残る餡はしっとりとしてやさしい味わいで、甘味はかなり抑えられています。 おやつや軽食としてだけでなく、私としては朝食としてもおすすめします。
原材料|小麦粉、小豆、米こうじ(もち米、うるち米、種麹)、砂糖、塩(一部に小麦を含む)
製造元|なかの家(大分県豊後大野市)
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